1. 商業使用人とは?
① 商業使用人=商人のもとで雇われて、営業の現場で対外的に動く人です。
👉 例:店舗で接客して売買契約を結ぶ店員さん
② 商業使用人になれるのは自然人だけ。
👉 法人(会社)は、人ではないから使用人にはなれません
2. 支配人とは?(商法21~26条)
③ 支配人とは、営業所で商人の代理人として、裁判上も裁判外もすべての行為ができる権限をもった人です。
👉 例:社長が不在でも、支店長が会社を代表して契約できる
④ 支配人は、部下の使用人の採用や解雇もできる。
👉 例:支店長がパートさんを雇ったり、辞めさせたりできる
⑤ 商人が「支配人は◯◯しちゃダメ」と決めても、それを知らない第三者には効力ナシ。
👉 例:支配人に「100万円以上の契約は禁止」としても、お客さんがそれを知らなければ、その契約は有効
⑥ 支配人の選任・解任は登記しないとダメ。
👉 支配人の存在を他人に示すため
⑦ 支配人が別の商売を始める・他社で働く場合、商人の許可が必要。
👉 副業はNG。たとえば支配人がコンビニ経営を始めたらNG
⑧ 支配人が、自分や友達のために、会社と似た取引をするのも商人の許可が必要。
👉 例:支配人が友達のために仕入れを安くしてあげるのもNG
⑨ 「支店長」「主任」などの肩書きの人は、営業の現場で契約する権限があると見なされる。
👉 相手が「この人に権限ない」って知らない限り、信じてOK
3. 代理商とは?
⑩ 代理商とは、**特定の商人のために、継続的に契約を代わりに結んだり、お客さんと仲介する人(=営業パートナー)**です。
👉 例:自動車メーカーの専属販売代理店
⑪ 代理商には、個人でも法人(会社)でもなれる。
👉 販売代理店が法人格のある会社の場合など
🎯まとめイメージで整理!
種類 | ポジション | 雇用関係 | 権限 | 例 |
---|---|---|---|---|
商業使用人 | 従業員 | あり | 限定的 | レジ打ちの店員さん |
支配人 | 経営代行 | あり | 全権代理人 | 支店長、店長など |
代理商 | 独立業者 | なし | 継続的な代理等 | 専属販売店・営業代理人など |