はじめに
「がん保険に入るべきか?」という疑問を持つ人は多いでしょう。がんは日本人の死因トップクラスですが、実際のところ、すべての人ががん保険に加入する必要があるのでしょうか?本記事では、統計データをもとに、がん保険の必要性や加入のメリット・デメリットを解説します。
1. がんの発症リスクと生存率の実態
日本人のがん罹患率と生存率
厚生労働省の「最新がん統計」によると、日本人が一生のうちにがんと診断される確率は約2人に1人(50%)。一方で、がんの種類によって生存率は大きく異なります。
- 胃がん:5年生存率 約70%
- 大腸がん:5年生存率 約72%
- 肺がん:5年生存率 約40%
- 乳がん:5年生存率 約90%
このデータから、早期発見・早期治療ができれば、がんは必ずしも致命的な病気ではないことがわかります。
がん治療の平均費用
がんの治療費は、以下のようなコストが発生します。
ただし、日本には高額療養費制度があり、自己負担額は月額数万円程度に抑えられます(年収による上限あり)。
2. がん保険の仕組みと実態
がん保険の特徴
がん保険は、がんと診断された際にまとまった診断一時金や、入院・通院の補償が受けられる保険です。しかし、通常の医療保険と異なり、がん以外の病気には適用されません。
保障内容の実例
- 診断一時金:100万円~300万円
- 入院給付金:1日1万円
- 通院保障:1日5000円など
3. がん保険に入るべき人・入らなくてもよい人
【加入を検討すべき人】
✅ 自営業やフリーランス(公的保障が手薄)
✅ 高額な自由診療(先進医療)を受けたい人
✅ 貯蓄が少なく、急な出費に対応できない人
【加入しなくても良い人】
✅ 会社員や公務員(公的保険の恩恵を受けられる)
✅ 十分な貯蓄がある人
✅ 医療保険にすでに加入している人(がんにも対応している場合が多い)
4. 代替手段としての貯蓄・NISA・iDeCo活用
がん保険に加入せず、貯蓄や投資で備えるのも選択肢のひとつです。
- 貯蓄型の保険よりも、NISA・iDeCoで資産形成
- 年間数万円の保険料を、長期運用すれば大きな資産に
例えば、月5,000円を20年間積み立て、年5%で運用すると約2,000,000円以上の資産になります(複利効果)。
5. まとめ:がん保険は本当に必要なのか?
- がん治療には高額な費用がかかるが、高額療養費制度があるため自己負担額は限定的。
- がん保険は、貯蓄が少ない人や自営業者にとっては有益だが、すべての人に必須ではない。
- 貯蓄やNISA・iDeCoで備える選択肢も考慮すべき。
「保険に入る=安心」と思いがちですが、本当に必要なのかを見極めることが重要です。
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