医療保険の掛け捨ては損?公的保険でカバーできる範囲を徹底解説

「掛け捨ての医療保険って損じゃないの?」「返戻金がないのは不安…」

そんな声をよく耳にします。実は、医療保険の選び方で大きく変わる可能性のある出費があります。この記事では、公的保険の保障内容を踏まえた上で、本当に必要な医療保険について考えていきましょう。

目次

  1. 掛け捨て医療保険の誤解
  2. 公的保険の保障範囲
  3. 実例で見る医療費の実態
  4. 医療保険の本当の必要性
  5. 賢い選び方と具体的な節約額
  6. まとめ:ベストな保障の組み合わせ方

1. 掛け捨て医療保険の誤解

よくある誤解

  • 「掛け捨ては損」という思い込み
  • 「返戻金があるほうが得」という考え
  • 「貯蓄性の保険のほうが安心」という認識

数字で見る実態

貯蓄性医療保険の場合

  • 月額保険料:20,000円
  • 30年間の総支払額:720万円
  • 解約返戻金:400万円
  • 実質負担:320万円

掛け捨て医療保険の場合

  • 月額保険料:5,000円
  • 30年間の総支払額:180万円
  • 解約返戻金:0円
  • 実質負担:180万円

2. 公的保険の保障範囲

基本的な保障内容

  • 医療費の70%が保障
  • 入院・手術も対象
  • 高額療養費制度による負担軽減

高額療養費制度の実力

所得区分別の自己負担限度額(70歳未満の場合)

所得区分自己負担限度額
年収1,160万円~252,600円+(医療費-842,000円)×1%
年収770~1,160万円167,400円+(医療費-558,000円)×1%
年収370~770万円80,100円+(医療費-267,000円)×1%
~年収370万円57,600円
住民税非課税35,400円

3. 実例で見る医療費の実態

ケース1:胃がんで入院・手術

総医療費300万円の場合

  • 窓口負担:90万円
  • 高額療養費適用後:約10万円
  • 実質負担:約10万円

ケース2:骨折で入院・手術

総医療費150万円の場合

  • 窓口負担:45万円
  • 高額療養費適用後:約8万円
  • 実質負担:約8万円

4. 医療保険の本当の必要性

公的保険では補填されない費用

  1. 差額ベッド代
  • 1日あたり5,000円~10,000円
  1. 入院時の雑費
  • 日用品
  • 食事代
  1. 働けない期間の収入補填
  2. 先進医療の技術料

本当に必要な保障額の計算方法

  1. 予想される入院日数
  2. 差額ベッド代の希望
  3. 収入補填の必要性
  4. 予備費の設定

5. 賢い選び方と具体的な節約額

必要最小限の保障設計

  • 入院給付金:日額5,000円程度
  • 手術給付金:入院給付金の10倍程度
  • 先進医療特約:必要に応じて

節約効果の具体例

40歳男性の場合:

  • 見直し前(貯蓄性):月20,000円
  • 見直し後(掛け捨て):月5,000円
  • 年間節約額:180,000円
  • 30年間の節約総額:540万円

6. まとめ:ベストな保障の組み合わせ方

基本的な考え方

  1. 公的保険を最大限活用
  2. 必要な保障のみ上乗せ
  3. 余剰資金は別途投資や貯蓄

年代別おすすめプラン

30代の場合

  • 入院給付金:5,000円/日
  • 手術給付金:50万円
  • 先進医療特約:あり

50代の場合

  • 入院給付金:8,000円/日
  • 手術給付金:80万円
  • 先進医療特約:あり
  • 介護関連特約:検討

参考リンク

おわりに

掛け捨て医療保険は、必要な保障を必要な分だけ確保する合理的な選択肢です。公的保険の保障内容をしっかり理解した上で、自身のニーズに合った保障を選ぶことで、効率的な医療保障が実現できます。

この記事は一般的な情報提供を目的としています。具体的なアドバイスが必要な場合は、ファイナンシャルプランナー等の専門家にご相談ください。

「医療保険の掛け捨ては損?公的保険でカバーできる範囲を徹底解説」への2件のフィードバック

  1. ピンバック: 医療保険 - 保険の悩み.com

  2. ピンバック: 公的保険 - 保険の悩み.com

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

上部へスクロール